18-30 魚介類とその加工品についての記述である。正しいのはどれか。
(1)塩辛の発酵・熟成に、自己消化酵素は関与しない。
(2)魚油は、多価不飽和脂肪酸を含まない。
(3)鮮度指標であるK値が高いほど、新鮮である。
(4)淡水魚の生臭さは、主にトリメチルアミンである。
(5)魚肉は畜肉と比べて、肉基質たんぱく質が少ない。
×(1)塩辛の発酵・熟成に、自己消化酵素は関与しない。
→塩辛の発酵・熟成には自己消化酵素が関与し、たんぱく質が分解され、アミノ酸が生成することで風味が豊かになる。
×(2)魚油は、多価不飽和脂肪酸を含まない。
→魚油にはn-3系多価不飽和脂肪酸が多く含まれており、血中中性脂肪の低下や脳梗塞の予防に効果があるとされている。
×(3)鮮度指標であるK値が高いほど、新鮮である。
→K値とは、ATP関連化合物に対する分解物であるHXR(イノシン)・HX(ヒポキサンチン)の割合である。時間の経過とともにATPの分解は進み、HXRやHXの割合が上昇するため、K値が高いほど鮮度は低下している。
×(4)淡水魚の生臭さは、主にトリメチルアミンである。
→淡水魚の生臭さは、リシンが分解して生成するピペリジンによる。海水魚の生臭さは、トリメチルアミンによる。
◎(5)魚肉は畜肉と比べて、肉基質たんぱく質が少ない。
→魚肉は畜肉に比べ、肉基質たんぱく質(コラーゲンやエラスチン)やそれにより形成される結合組織が少ないため、軟らかく、生食が可能である。